前回の記事では、ランニングシューズのサイズ選びで失敗しないために、ブランドごとの特徴について解説しました。自分の足に合うブランドの傾向は分かったけれど、実際にどのモデルを選べばいいのか気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、代表的な8ブランドの特徴と、それぞれがどんな人・どんな練習シーンに向いているのかを、具体的なモデルとあわせて紹介していきます。
8ブランドの特徴・向いている人・代表モデル
| ブランド | コンセプト・強み | 向いている人 | 標準モデル | ワイド/スリムモデル | 向いている練習シーン |
|---|---|---|---|---|---|
| ナイキ | 反発と推進力重視。厚底×カーボンで弾む走り心地 | スピードを出したい人、練習からレースまで幅広く使いたい人 | ボメロ 18 | ストラクチャー系ワイド | ジョグ〜ロング走のクッション重視練習 |
| アシックス | 日本人の足型データに基づく設計。GEL(ゲル)で衝撃吸収 | 初心者、フルマラソン完走を目指す人、安定性重視の人 | GEL-KAYANO 32 | WIDE(3E)/EXTRA WIDE(4E) | 毎日のジョグ〜フルマラソン本番まで安定感重視の練習 |
| アディダス | デザイン性の高さと軽量性。ブーストフォームで弾む感覚 | おしゃれさも重視したい人、軽快な履き心地が好きな人 | Adizero SL 2 | ワイドフィット | ペース走・スピード練習 |
| オン(On) | クラウドテックによるソフトな着地と力強い蹴り出し。タウンユースにも | デザイン性も欲しい人、普段履きと兼用したい人 | Cloudmonster 2 | ワイドモデル(4E相当) | 普段のジョグ〜タウンユース兼用 |
| ニューバランス | 日本人向け開発モデルも多く、幅広ワイズ展開(2E〜6E)が充実 | 幅で悩んでいる人、長距離ジョグを快適に楽しみたい人 | Fresh Foam X 880 v15(D) | 2E/4E | 疲労抜きジョグ・リカバリーラン |
| HOKA | 極厚ソールで衝撃吸収、それでいて軽量 | 膝や脚に不安のある人、長距離・ウルトラを走る人 | Bondi 9 | WIDE/EXTRA WIDE | 膝や脚への負担を抑えたい長距離練習 |
| ブルックス | クセのないマイルドな履き心地。世界的に定番の万能トレーナー | 初心者、とにかく失敗したくない人 | ゴースト17 | Glycerin 22 2E WIDE/Ghost 16 4E WIDE | 毎日のイージーラン、初心者の練習全般 |
| アルトラ | ゼロドロップ+フットシェイプで足本来の動きを活かす | 足指の圧迫を避けたい人、自然な走りを追求したい人 | Torin 7(Standard) | Lone Peak(Original)/Rivera系(Slim) | 足の自然な動きを意識したドリルやジョグ |
各ブランドを詳しく見る
ナイキ|反発と推進力で、走ることが楽しくなる
ナイキのランニングシューズは、ロード用モデルが「ペガサス(反発性重視)」「ストラクチャー(安定性重視)」「ボメロ(クッション性重視)」の3シリーズに整理されています。中でも「ボメロ 18」はシリーズ史上最も厚みのあるソール(踵46mm/前足部36mm)を採用し、ジョグからロング走まで足への負担を抑えたい人に向いています。安定性を求める人には、ワイド/エクストラワイド展開もある「ストラクチャー」シリーズがおすすめです。
アシックス|日本人の足に寄り添う、安定と信頼のブランド
アシックスは日本人の足型データをもとに開発されており、GEL(ゲル)と呼ばれる衝撃吸収材が長年の代名詞です。
私自身、ランニングを始めた頃は足に痛みを感じることがあり、シューズ選びに慎重にならざるを得ませんでした。もともと練習スタイルはジョギングやLSD(ロング・スロー・ディスタンス)が中心だったこともあり、最初から薄底シューズという選択肢は考えていませんでした。自然とクッション性と安定感のあるシューズを求めるようになり、たどり着いたのがGEL-KAYANOでした。
GEL-KAYANO 32は、標準・WIDE(3E相当)・EXTRA WIDE(4E相当)と3段階のラスト展開があるのも安心材料でした。かかとがブレやすい初心者や、長い距離をじっくり走りたい人、安定感を重視したい人には特に向いているモデルだと感じています。
アディダス|デザイン性と軽快さを兼ね備えた万能ブランド
アディダスのランニングシューズは、デザイン性の高さと軽量性が魅力です。中でも「Adizero SL 2」は、軽量性と優れた反発力を両立させた、日々のジョギングからスピード練習まで幅広く使える万能なランニングシューズです。ワイドフィットモデルも用意されているため、デザイン性を重視しつつも足幅に不安がある人が選びやすいのもポイントです。
オン(On)|スイス発、ソフトな着地とおしゃれなデザイン
Onの最大の特徴は「CloudTec®(クラウドテック)」と呼ばれる、空洞状のミッドソール構造です。ソフトな着地と力強い蹴り出しを実感できるだけでなく、デザイン性の高さから普段履きとしても人気があります。サイズ感はメーカー公式でメンズのレギュラーが2E相当とされており、やや細身に感じる人もいるため、初めての場合はサイズをワンサイズ上げるか、ワイドモデル(4E相当)を検討するのがおすすめです。
ニューバランス|幅で悩む人の”駆け込み寺”
ニューバランスは日本人向けに開発されたモデルも多く、D・2E・4Eと幅広いワイズ展開が特徴です。「Fresh Foam X 880 v15」はメンズでD・2E・4E、ウィメンズでB・D・2Eという展開があり、足幅で悩んでいる人にとって選択肢の広いブランドといえます。柔らかいクッションが特徴で、長距離ジョグを快適に楽しみたい人に向いています。
HOKA|厚底なのに軽い、独自路線のクッションブランド
HOKAは一目でわかるほどの厚いソールが特徴でありながら、軽量性も両立させている点が独自の強みです。「Bondi 9」はレギュラー・ワイド・エクストラワイドの3タイプが用意されており、極厚のクッションが着地衝撃を吸収してくれるため、膝や脚に不安のある人、長距離やウルトラマラソンを走る人に選ばれています。
ブルックス|クセのない万能トレーナー
ブルックスは日本での知名度はやや控えめですが、世界的には「ゴースト」や「グリセリン」が定番の万能トレーナーとして知られています。「ゴースト17」はマイルドな履き心地でクセがなく、とにかく失敗したくない初心者に向いています。上位クッションモデルの「Glycerin 22」は2E WIDE、「Ghost 16」は4E WIDEの展開もあり、幅で悩む人にも選択肢があります。
アルトラ|足本来の形を活かす、ゼロドロップのパイオニア
アルトラは「FootShape™(フットシェイプ)」と呼ばれる独自設計を採用しており、つま先部分が扇状に広がった形状になっているのが最大の特徴です。ラストは「Original(最も広い、Lone Peakなど)」「Standard(標準、Torinなど)」「Slim(細め、Riveraなど)」の3種類がモデルごとに決まっており、足指の圧迫を避けたい人、自然な走りのフォームを大切にしたい人に向いています。
まとめ:目的と足の特徴で選ぶブランドが変わる
スピードを求めるならナイキやアディダス、失敗したくない初心者ならブルックスやアシックス、幅で悩んでいるならニューバランスやHOKA、足本来の動きを重視するならアルトラ——というように、ブランドごとの個性は目的や足の特徴によってはっきり分かれます。前回紹介したサイズ選びの視点とあわせて、ぜひ自分に合った一足を見つけてみてください。





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